
山原工藝店は、沖縄本島北部で活動する工芸家の作品を展示販売するお店です。
唯一無二の自然から生まれる、のびやかで個性あふれる工芸品の数々。
地域の素材を愛し素敵なものを生み出す錬金術師が数多く生息するやんばる。彼らと、やんばるを愛する人が作品を通して交わる場所づくりをめざしています。
2023年2月に、賑やかな国道沿いから、やんばるの自然に抱かれた旧喜如嘉小学校敷地内に店舗を移転しました。
何か思わぬことに遭遇しそうな寓話的なロケーションを楽しんでいただけるよう
お買い物にとどまらず、ものづくり体験やイベントを少しずつ計画していきます。
At Yambaru Craftworks, we carry
a selection of pottery, woodworks, glassware,
traditional Okinawan Bingata and
Ryukyu indigo textiles, and more,
produced by more than thirty craftsmen
living in Yambaru, in northern Okinawa.
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Exhibition
オサム工房作品展
8月13日(土)~18日(月)
「倒れた木が蘇る」
ここ喜如嘉の地に工房を構える木工作家、金城修さんは、地域の方が持ち込んでくれる、自然の流れの中で役目を終えた木にもう一度命を吹きこみます。
沖縄県を代表する熟練の旋盤技術により、しなやかで実用的な形へと蘇らせるのです。
種類も木目もさまざまな木の個性がそのまま器の表情となって現れたとき、その自然の造形の美しさにため息が出ます。
今回の展示会では、台風で倒れてしまった旧喜如嘉小学校のガジュマルが器として生まれ変わって登場します。
修さんのところに持ち込まれる木々には、「自然」と「人」と「地域」がともに紡いできた日々の暮らしが宿っています。
「北海道で木彫との出会い」
20代前半、自分探しの旅で西表や石垣を放浪していた頃、北海道出身の友人に(半強制的に)誘われて訪れたのは、阿寒湖アイヌコタン。
「お前はウタリ(仲間)だ!」と友人やコタンの人々に迎えられ、そのまま2年間を過ごしました。
沖縄の青年の姿形の似通いか、それとも魂の響き合いか──。
木彫の第一人者・砂澤ビッキの一番弟子(自称)という先輩のもとで、居候しながら「面白そうだな」と彫刻を始めたのが出発点。
修さんは「一番弟子の弟子だから、俺はビッキの孫弟子だな(自称)」と笑います。
沖縄に戻ってからは「沖縄工芸の杜」で学び直し、その道を自らの生業として歩み続け、ここ喜如嘉に「オサム工房」を構え活動中。今では指導を仰ぐ木工家の方も多い、旋盤の名手です。
木肌を残し、木の元の形や表情を生かす作風は、アイヌコタンで学んだ精神そのもの。木と向き合い、命を受け繋ぐように作品を作り続けています。
【金城修プロフィール】
1957年 コザ市生まれ。
1987年 大宜味村喜如嘉にオサム工房を開設、やんばるの木材にこだわり、日々の暮らしの中で使う生活雑器を主に制作。
特に旋盤では沖縄県を代表する木工職人。
2015年 第67回「沖展」にて、工芸部門の最高賞である「沖展賞」受賞。